アイの色

この夏は、精神的にも、金銭的にも「食べられない」日々が続いていた。かなりまずい日々が続いていたのだが、それもあともう少し。

日記のネタにしようと思って書き忘れていたことが一つあった。

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先日とある塾で教えていたところ、小学校6年の漢字の書き取りで「アイ色にソめる」という問題があった。書かせたいのは「染める」のほうで、「藍色」のほうが小学生には難しいため、カタカナ表記で「アイ色」という表記になっていた。

その書き取りの最中、最後列に座っていた男の子が「先生、アイ色ってどんな色なの。ピンク?」と元気よく尋ねてきた。「だって『愛』の色でしょう」と、彼の頭の中には「アイ色=愛色=ピンク」という連想があったみたいで、その日落ち込んでいたんだけれど、とても救われた。

誰も傷つけたくないと思う一方で、傷つけたくない人を傷つけてしまう。そんな 僕の「アイ色」は何色なのだろう。塾の小学生が画いたであろう鮮やかなピンク色からはほど遠い気がする。