Visual Studio Code+Marpのセッティング

先日鹿児島で参加した勉強会で、北海道のマッドサイエンティスト(<これは我々の中では褒め言葉)の某先生にVisual Studio Codeについて講習を受ける。Visual Studio Codeを以前使ったときは高機能ぶりに挫折したのだが、今はその高機能を実現するのも非常に手軽になっていて、多少難しいセッティングに時間を費やしても十分に使用する価値があると思った。
これまで、エディターについては文系らしくWindowsもMacもWZ Editorを愛用してきた。文章を書くことに特化したエディターとしては、やはり至高の出来で、MarkdownもWZ Editor独自のものを利用してきた(WZ Editorでは「アウトライン」機能という)。また、僕の場合は思考のプロセスでEmacsのキーバインドが身体に染みついており手放すことができないため、「WZ Editor+Emacsのキーバインド+ATOK」が最強の組み合わせだった。
こうした変則的なPC環境で仕事を行っているため、各書類は
1 WZ Editorで原稿執筆 > 2 Word(アウトラインモード)に流して成形
というスタイルで作成し、スライドウェアについても
1 WZ Editorで原稿執筆 > 2 Keynote(アウトラインモード)に流して成形
という作成方法をとっていた。
しかし、大学の中で、Keynoteを使ってもシンプルプレゼンテーションが基本の使い方なので、画像もそんなに使うわけではなく、画像を使ったとしても後入れで十分に対応できる内容なのである。そのため、上記作業手順がまどろっこしく感じていたのも事実だった。何よりKeynoteの最新のリリースでは、Keynote内のアウトライン機能部分でEmacsのキーバインドのいくつかが使えなくなっていて(代表的なところでは、Ctrl+KとCtrl+Y)、作業効率が極端に落ちて凹んでいた。
それぞれの大学の環境もあるとは思うのだが、文系の勤務学部ではスライドは必須。Markdownのファイルだけ渡してどうにかなるような授業内容でもない。そんなわけで、新学期から苦労してスライドを作成していたのだが、今回、ご教示いただいたVisual Studio Code+ Marpの組み合わせが良すぎた。加えて、Awesome Emacs Keymapを組み合わせるとあっという間にWZ Editor同様のEmacs環境+リアルタイムでのスライド作成までセットで行えるようになった。
この1週間(後期の授業2週目にあたる)この組み合わせでいろいろと試したところ、本当に便利。思考のスピードを妨げない形で、スライド作成ができる。感謝しかない。
僕の現在の職場周辺には、文系の先生方しかいないので、こういう話をするにはまだまだ細かい説明が必要なのだが、文系の先生方でお会いした方々に手順をぜひ共有したいと思う。
# Visual Studio Code用のプラグインnovel-writerも試したが、僕のメインの縦書き文書である短歌を書くには、WZ Editorの原稿用紙モードを超えるエディターは存在しないと思っており、WZ Editorと併用する形でしばらくは続けることになると思う。
## またMarpからのパワーポイントへの書き出しは、全ての文字情報がテキストボックスで吐き出されるという点が注意。僕の場合はもともとがシンプルプレゼンなので問題無いのだが、使う人にとってはこれは大きな問題になるかも。
とりあえず健忘録として記す。


