イタイイタイ病をめぐるメディアのあれこれ
今関わっている「イタイイタイ病学研究会」の研究がやっと一段落ついた。
知りたいことは以下のこと。
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イタイイタイ病をマスコミはどう語ってきたのか。それをどうやって客観的に語るのか。
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イタイイタイ病について、フィールドワーク・参与観察を基にした分析も「もちろん」重要だが、この国がどのように扱ってきたのか、またそれをどのようにマスコミが報道したのかということもまた重要でだと考える。最近のジャニーズをめぐるやりとりに端的だが、日本ではなんらかの事件が生じていても忖度によりマスコミが報じないことも多々ある。
そこで、この研究では1980年以降に発行されたイタイイタイ病に関するとある新聞社の記事を定量テキスト分析にかけ、5年刻みで分析してみた。そうすると、年代ごとにマスコミが語る内容に一つの変化が見られることがわかる。またここに画像は載せていないが、イタイイタイ病の語られ方も、新聞社ごとの特徴があることが定量テキスト分析からわかる。
イタイイタイ病について、「何が語られて、何が語られなかったのか」知ることができると思う。
なお、この研究では、今流行のデータサイエンスの手法を用い
Python>R>KH Coder
というツールを用いて、これらの結果を導き出した。富山の問題にテキスト分析を応用したい方は、参考になる事例になるかと思う。
詳細は10/1のイタイイタイ病研究会でお話いたします。
主の平和。
※画像は、無断使用を禁じるために若干のフェイクを入れています。学生のみなさんは無断で使用しないように。