星の降る夜
仕事の方は今日は23:00まで。疲れがどっと来たようで、帰るときにはすでにふらふら。師走という言葉はウソではなく年末はとにかく教員は忙しい。
最低のコンディションで自宅に帰り、シチューなどを温めフランスパンをオーブンに入れる。最近知ったのだがガスレンジのオーブンを使うとオーブントースターより上手く焼ける事に気づき、夜食の定番に。赤ワインも一杯だけ用意して食事を始めラジオのスイッチをつけたところ本日は双子座流星群の到来とのこと。数日前のネットニュースで聞いていたのにすっかり忘れていた。
いつだったかSFCの院生時代にも同じようなことがあって、当時の修士の学生仲間で屋上で眺めたことを思い出す。修士論文の中間発表締切が近いときで、屋上に毛布を出してくるまりながら星を眺めていた。あのときのメンバーはすでにみんな就職していて、なんだかすごく懐かしくなる。
そんなわけで、一眠りしたあと2時過ぎに起きてのんびりとベランダで眺める。食事を終えた後ホットウィスキーと防寒用のブランケットを用意し、ベランダからゆっくり外を眺める。寒いのだがのんびりとした緩やかな時間で、ウィスキーの暖かさがすごく嬉しくい。そういえば、あのときもA君(現在は大学の先生)がホットウィスキーを用意してくれたことを思い出す。じっとブランケットにくるまって空を眺めると寒空の中3時頃から2つ3つと流星が流れる。幸いなことに今夜の宮崎は晴天で大きな流星を眺めることができた。
寒空を切るように流れていく星というのは、なんというかそんなに感動的なものではない。じんわりとしたそれこそホットウィスキーのような美しさだ。たぶんこの静かな優しい美しさに一番あうお酒はホットウィスキーだろうな、と思う。
そしてそんなじんわりとした美しい風景を見ながら人生の喜びは、大画面のハリウッド的シアターの仰々しいものではなく、音も立てず深夜に闇夜を走っていく流星のような静かな感動の中にあるように思う。