さぁ帰らなきゃ〜小田和正『緑の街』
鳥取での用件が終わる。ホスピタリティあふれる鳥取環境大学の皆様には本当に感謝。ありがとうございました。(追記:とり急ぎ空港に向かったのだが、車中タクシーの運転手さんに「あと1ヶ月遅くきたらカニが食べられたのにね」という心かきむしられるような言葉を聞く。<あの、できれば今度は冬に呼んでください[爆]。)
再びPL10のお世話になりながら機中では熟睡。最終日も結構な熱が出ていたのだが、お世話になった方々には無事に隠し通せたようでそれもほっとする。
鳥取空港に到着するも鳥取−東京便は満席。やむなく身体障害者割引のプレミアムクラスのシートをとるが結果的には体調不良の僕にはベストチョイスだったようで、今回もノイズキャンセリングヘッドホンのお世話になり熟睡モード。今回の旅行ではこのヘッドホンとプレミアムクラスに助けられっぱなし。羽田到着の頃には完治はせずともすっかり体調ももとに戻ったようで一安心。
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羽田到着後、新橋で友人とワインバーにしけこむ。あまり量は飲めないので、さくっ、という感じで。
ルビー色のロゼワインを飲みながらこの数日のドタバタを話したところ、友人が「しかし、センシュウがビジネスクラスが似合うようになるなんてねぇ」とコメント。「いや、似合うなんてことはないんじゃないかな。」と僕のコメント。すると友人は「いや、昔はバンダナをまいたまま、グレードアップのビジネスクラスにのったっていっていたじゃない」と忘れていた記憶を思い出させる。
そうだった。昔タイ−日本間を乗るときに知人のタイ皇室関係者が気を利かせて僕のチケットを僕に内緒でアップグレードしてくれたことがあった。そのときの僕はというとチェンマイの村から直行で日本に帰るという旅程で、そんじょそこらのバックパッカーよりも小汚く、頭にバンダナをまき村ではきつぶした泥だらけのスリッパで搭乗したような記憶がある。雨水で体を洗うような日々だったからすごいにおいがしていたのではないかと思う。
今思い出しても恥ずかしい。若さ故の過ちということでどうか許して欲しい。ワインバーのおしゃれな高い椅子に居心地の悪さを感じつつも数杯空けてホテルへ。毎度のことですが、H君つきあってくれてありがとう。
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世の中には誰にとってもとって場違いな場所、というものが確かにあり、そして「ぴったりと」くる場所もある。僕にとってのタイはエキゾチックな仏教寺院やSiamスクエア周辺の風景ではなかったし、僕にとってのアメリカは残念ながらシカゴの摩天楼ではなく、モン族のコミュニティ(というよりもあえて“村”と呼びたい)だった。大学でも居場所は古い書籍に囲まれた図書館の地下室だった。
これからの人生でいくつそういう「ぴったり」とした場所に会えるだろう。僕が帰っていくことができる場所をどれだけ作ることができるだろう。
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今回の旅行ではiPodの曲をいれかえてフォーク系の曲を聴きながら移動。ガロとか岡林信康とか。今この文章を書きながら流れてきたのは小田和正の「緑の街」。歌詞自体はちょっと稚拙な感じもするのだが小田和正の独特の歌い方の中で僕にも帰っていける場所があるような気になる。
さぁ、宮崎に帰らなきゃ。