泥のよう

土曜日。毎日が休日のようだった川崎滞在時と異なり、ひさしぶりに体験する「休日」。

授業準備やさまざまな行事に追われた1週間が過ぎ、よほどこたえたのか昼の1時まで泥のように熟睡。
やっとのことで目が覚めて時計を見て驚くが、土曜日でも「研究室に行く」以外の選択肢がないことで、軽くシャワーを浴びて職場へ向かう。それでも、授業準備に費やされるのには変わりないのだけれど・・・。

そんなこんなで「休日」もやはり職場にて過ごす。夕方になり同僚の先生方に誘われて、街一番の繁華街で飲むことに。同僚の先生は大変お酒が強いのだが、それに加えて話好き。ひさしぶりに高橋和巳の話をして盛り上がる。しかも、落語にJAZZ好きとますます趣味が合う。

友達は近くにいないけれど、やっと仲良くなれそうな同僚も見つかった。
ひょっとすると、いい職場に来たかもしれない。

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家に帰り、ちょいと飲み足りなくてMOET(シャンパン)を開けようとするのだが、上手く開けられない。あれ、シャンパン自体は川崎にいた時にも結構飲んでいたのに、と思ったのだが、考えてみればシャンパンを飲むときはいつも友人A君宅で、しかもA君にサーブしてもらっていたのだった。

シャンパン一つ開けられないなんていう些細なことで、ちょいと川崎が恋しくなる

A君夫妻も、近所の野良猫も、こっそりフライを一つおまけしてくれた商店街の人々もただただ懐かしい。二度としたくない体験までも、笑って話せるほどまでに僕は回復できた。

今はこんなに幸福でいいのだろうかと思うぐらい楽しい毎日の連続だけれど、こうした日々があるのは川崎のあのどん底の半年があったからだ。ただただ、ありがとう。