ロイグラトーン
ロイグラトーンというタイのお祭りの3日目。満月の日に、バナナの幹を輪切りにして作った灯籠(ロイグラトーン)を川に流す。チェンマイでは特にイーペン(北部の言葉で12月を指す)と言い、市・県・街をあげてイベントが開かれる。
子供達は各自バナナの幹を切って、灯籠を作り、川へ流しに行く。そんなとき、子供の一人が「センシュウは今日は一人なの?」と聞いてくる。言われるまでもなく、タイでは一人なので、深く考える間もなく、「そうだよ」と答える。ところがチェンマイのイーペンは、「この日に恋人と一緒に過ごさなかったら、だめでしょ」という、日本のクリスマスのような日で、子供達の「センシュウはこのラブラブな日に一人でまた部屋に帰って本を読んでいるんだ。かわいそうに。」と思ったらしい。
ハートそんな祭りも3日目になり、さすがに静かになったところで、子供達が部屋にいる僕を呼びに来る。つられて見に行くとそこにはでっかいハートが・・・。「タイに一人でいるセンシュウが寂しくないようにね。」と、子供達。じーんとして動けなくなる。
悲しいニュースが多く、特にイラクの核査察をめぐって、アメリカとの関係がぶっそうになっていて、また戦争がおこるかもしれない時期の今こそこういう優しさが必要になっているのだと思う。