『酒と泪と男と女』
友人が上京。大学時代の友人と3人で会うために中山へと向かう。ええ、何故か競馬場で久々の再会。競馬場なんて実に5年ぶり。ゴンドラ席からの眺めは最高にいい。勝敗については・・・多くは語るまい・・・。
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夕方になり西船橋で一献傾ける。大学を卒業してから10年で、互いにいろいろな経験を重ねてきた友人とのざっくばらんな会話。仕事の話や学問の話などわいわいととりとめのない話をして1軒目のちゃんちゃん焼き屋、2軒目の居酒屋と酒を重ねる。
今回、僕らの関係の中では初めて互いの恋愛観について話す。いや、今までも話をしなかったというわけではないのだが、みんな30を超えるといろいろあるもので、それぞれの人生経験の中でそれぞれの恋愛観を培っている事に気づく。
しんみりと飲み出して、気がつくと紅乙女のボトルを空けている。まるで『酒と泪と男と女』の世界で、飲みながら互いの恋愛経験を客観的に話すことができるようになっているから不思議だ。
もっとも恋愛関係は、男-女、女-男というヘテロセクシャルの関係のみに存在するものではない以上、この河島英五の世界観の上でしか語っていない我々にはまだ体験せぬ愛の形もあるのだろうが、愚痴でもなく、つらい話でもなく、懐かしむでもなく、ただただ淡々と恋愛について話ができるような関係が築けるほどに我々も成長したのかもしれない。
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西船橋で別れ、東西線-日比谷線-東横線と乗り継いで我が家へ。家に帰り着いて段ボールのところで待っていたのはいつものノラネコ。今日に限って、冷蔵庫になにもないことに気づく。飲んで帰ってきて、冷蔵庫に何もないような日、『酒と泪と僕とノラネコ』の関係は微妙です。