『隠し剣 鬼の爪』
昨日、あれほどつらかった体も、食事が効いたのか、薬が効いたのか、とにかく動けるようになる。午前二時に起床。たっぷり寝たので、眠気がまるでない。
「あ、体中の血が動きたがっている」と気づく。駄々をこねる自分の体に引っぱられていくようにウォーキングに出かける。というか「深夜徘徊」という言葉のほうが本当はぴったりなのだが。
日曜日の深夜(正確には月曜日の早朝)というのは、いつも以上に静かで歩きやすい。かなり寒くなっている町並みを歩く。 ウォーキングでなじみの公園の街路樹もすっかり葉が落ちてしまいっている。
それらの風景を見ながら気づくのだ。体を動かしたかったことは二の次で、言葉にならない感情が出口を求めて動きたがっていることを。
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日中は就職活動。待ち合わせの場所で、メーカー勤務の友人に会う。まさかこういう形で会うとは思わず、互いに苦笑する。まぁしゃぁないな。
それから二次面接までコマを進めた会社への訪問。普通に面接し、普通に「では結果は後ほど」と。
面接でのやりとりは、私にはたいへん重すぎる内容で、とてもそのまま帰宅する気になれず、映画館へ足を運ぶ。今日見た映画は『隠し剣 鬼の爪』。しかも偶然とはいえ「うわー」、と叫びたくなるぐらい今の自分の身に包まされる内容だった。そーか、こういう解釈もありか、と心の中で膝をぽんと打ちつつ「これからどうやって生きていこうか」ということを考えるいい題材になった。時代の変化に乗れない自分は負け犬だと思う。どこかで早く今の状況を捨てて、次のステップを考えないといけないのだろう。
まぁそういった事情はともかく、個人的には『ハウル・・・』にお金を出すぐらいなら、『隠し剣 鬼の爪』をお勧めします。