夏期休暇終了です

本日より授業再開です。

この夏休みの間は、47日のうち実に20日以上が国内出張という慌ただしい日々を過ごしていました。もしこれがタイなどの出張であればもう少しテンションがあがるのですが、研究活動とは縁のない、哀しい出張の日々でした。

今日は哀しいニュースを学生に伝えなくてはなりません。

都城高専に通う留学生が、帰省中に交通事故のため亡くなりました。21歳の学生でした。ラオスのモン族の学生で、ラオス騒乱のあおりをうけ、タイのBan Vinaiキャンプで難民生活を送り、ラオスへの強制送還後は、セミナーキャンプ(教化キャンプ)を経て強制移住を経験した学生でした。個人的にもとても仲良くさせてもらっていて、ほかにもいろいろと聞いているのですが、ここに書けないところでも壮絶な人生を送った歳の離れた友人でした。

何よりも、高い志を持った友人が、不慮の死を迎えたことを悲しんでいます。ラオスのモン族の発展のために今後がんばると言っていた彼の夢がこんな形でストップしたことが残念です。

加えて、本来ならば、こういったことはその学生がこれからこの学校で過ごす3年間をかけて、少しづつ話をしてもらえればよかったのですが、その機会も永遠に奪われてしまったことも残念です。留学生がいる、ということの一つの意味はこうした違った環境でそだった学生がやってくることで、日本で過ごす学生が「あたりまえ」と思っていたことが、実は「あたりまえ」でもなんでもなく、自分の立場を相対化できるようになるという点にあるのでしょう。

沈んだ気持の中で送る、夏休み明けの第一回目の授業となりますが、それでも僕なりに思ったことを学生に伝えて行ければと思います。