人の繋がり

大雪の日曜日。本日は氷見市の「考えるパンkoppe」さんで開催された勉強会の講師に呼んでいただく。主催する吉田さんとは先日富山大学で開催された教育フォーラムでお会いしたばかり。リカレント教育や哲学カフェなど興味テーマが重なっていたこともあり、初対面から意気投合し今回の勉強会に呼んでいただいた。吉田さんご夫妻の詳細なプロフィール等については、リンク先で確認していただきたいのだが東京から氷見市に来られて街を活性化しようとしている。

その姿勢に少しだけ関わった日南市油津商店街のまちづくりの雰囲気を感じていたのだが、吉田さんに商店街を紹介している間に驚くべき事実を知らされる。なんと油津応援団の元社長の黒田さん、現社長の島中さんともオンラインサロン「シャッター」経由で繋がりがあり、黒田さんもつい最近氷見にお見えになったとのこと。世間は実に狭い。今回の講師は、これまでのネットワークとはまったく無関係に受けたお仕事だったのだが、社会人リカレント教育や街おこしに関わる人たちが日本中でちゃんと「繋がっている」のだなぁと思う。最近も初担任をした学生が、高校/大学時代の先輩と繋がっていたり、同じ指向で考える人たちは多かれ少なかれまた結びあうのだと思う。

肝心の勉強会の方については、丁度良い数の参加者が集まり、和やかな雰囲気の中で進んでいった。与えられたテーマは「法学・モン族・私たち」というものだったのだが、勉強会はコミュニティ形成に関する話に展開。これが大変面白い方向に進み、koppeがその思想的なベースにコーヒーハウス(ハーバマスの文芸的公共圏で登場する)が念頭にあることもわかりとても納得した。そして、都城で関わっていたリカレント教育「まなび長屋」を改めてこの土地でやっているような感じで胸が熱くなった。これまでの僕自身の取組もまたちゃんと僕の人生の中でも結びあっているのだと思う。

身近な食の問題、教育の問題、商店街の問題から考えていこうとするやり方は、メディアの中では軽く見られがちだがそんなことはない。某国際政治家や流行のコメンテータのように軽い言葉を羅列するのではなく、生きていく中で直面する言葉の一つ一つは大変重い。

インターネットが普及したこの時代に空間を超えて人は繋がっている。そして僕らはローカルな問題を広く(それを「グローバルに」と形容することに少し抵抗があるのだが)扱える。

パンを分かち合いながら、時間を共有するこの小さな集まりが、広く世界と繋がっていく瞬間に立ち会えたのは嬉しいことであるし、これからの活動にも期待したいし応援したい。

主の平和。

追記

本文とはまったく関係ないが、氷見市は藤子不二雄A先生の出身地で、A先生のキャラがたくさん街に溢れていた。ししまるもシンちゃん(ハットリ君の背中に背負われている弟)もオオカミ男もたまらなく可愛くてついシャッターを切ってしまう。この街でならマンガを用いた公共圏構築をスタートできるかもしれない、とか思いつつ。