子ども達の演奏

本日は午後から僕も何度が指導に伺った財部小学校金管バンドの定期演奏会によばれました。子ども達の初々しく、そして豊かな表現が詰まった演奏を聞きました。保護者のみなさんが楽しみながら子ども達を支えている様子も伝わってきて、トトロの音楽劇で不覚にも涙腺が崩壊してしまいました。このコロナ禍の下で生徒達が一生懸命に準備している様が、また指導者のKさんや保護者も一緒になって楽しんでいる様子が伝わってきました。
「良い演奏会」は技術だけで判断されるものではないのだなぁ、と思います。
また、その後市民吹奏楽団の練習に参加しました。コロナの影響で2年定期演奏会が延期になった状態が続いており、合奏練習も半年ぶりの参加となりました。
少し早めに会場入りしたところ、指揮者の指示もあったのですが、いつもお世話になっているSさんの発案で、3/11を前にその鎮魂曲とも言える A Song for Japanを演奏しました。トロンボーン吹きには有名なこの曲は、3/11の鎮魂曲として作曲された作品で、ソロトロンボーンとバンドの為の曲です。恐れ多いことに練習とはいえこの曲のソロを担当させていただきました。急な発案で準備も不十分であり、また自分の楽器・マウスピースがなかったため上手くは吹けませんでした。ですが演奏しながら、3/11の風景を思い出しながらこれもまた泣きそうになりました。
僕自身は自分の法社会学の研究を原発の立地問題からスタートさせたという経緯があり、福島・宮城には学生時代から通っていました。今年で10年という節目の年に、とても人ごとに思えないいくつものつらい体験が思い出されました。やっとのことで吹き終えた後は、本番でもなんでもない練習の一曲にすぎないのですが、感極まって言葉が出てきませんでした。
早々に練習会場を後にし、帰りの車の中で、やっぱり泣き出してしまって、路肩に車を止めてひとしきり泣いてから帰路につきました。満足に吹けなかった自分を恥じたのもありますが、祈りをこういう形で捧げられたことにも感謝するばかりです。
機会を与えて下さったSさんには感謝しかありません。そして、また改めて自分がこの土地でできることについていろいろと考えさせられました。

コロナもまだ収束に向かっているとは言えず、また3/11が近づいている状況の中、10年の月日では解決できなかった多くの問題が累積しています。僕も少しだけ係わった原発のデブリの取り出し作業もまったく先が見えない状態で、国が当初示していたロードマップは計画通りには進んでいません。
音楽を奏でることが世の中の諸問題の解決にはならないのは承知しています。ですが、多くの問題が解決できずに存在する世の中で、祈りと共に生まれた生まれた音楽を通し、その音楽を演奏できることを通して、また問題解決に向かう力を得られていることに感謝するばかりです。また明日から音楽と共に生きていきたいと思います。
主の平和。

都城工業高等専門学校准教授(法学)

関連記事

Latest Article

  1. 観光人類学のフィールドワーク
PAGE TOP