カイロ替わり?暖かくなるオススメ曲(まちおん連載17回目)

この記事が掲載される頃、今年の暦でいえば1月20日から大寒が始まる。一年で最も寒い半月がこれからやってくる。

都城に住んでもう15年になる。「高千穂おろし」という風が吹くことを知り、乾燥した冷たい風が霧島連峰から吹き下ろすのを肌で感じながら、4月スタートの学校歴が終盤にさしかかっているのを嫌でも思い出す。学校を巣立っていく学生達を横目に15年間も同じ場所で教員として過ごす身を少し悲しんだりするのがこの季節だ。職場が嫌なわけではないが、同じ所に居続けることが性にあわない僕としては、「自分はここにいていいのか」と、ついつい感傷的な気分になったりもする。

ただこの大寒の季節は驚くほど美しい星空が見える季節でもある。この地に赴任した当初は、乾いた空に浮かぶ星を眺めるためにホットウヰスキーをポットにいれてえびの高原に一人キャンプもしたものだった。

美しい星空を独り占めできる快感はこの時期だけの特権と思う。

そんな寒いこの季節の中、体ばかりでなく心もあたたかくなるような曲が恋しくなる。たぶんそれは、お酒で例えればテキーラのようなカッと「熱くなる」曲ではなく、ホットウヰスキー(なんならレモンスライスに蜂蜜を添えて)のように「あたたかくなる」ような曲なのかな、と思う。

そんな、夜の寒さの中で、星空を見上げながら「あたたかくなる」曲を数曲挙げてみたい。


・見上げてごらん夜の星を(作詞:永六輔、作曲:いずみたく)
言わずとしれた、坂本九の名曲だが、今回はYoutubeで流れているUruさんのバージョンをお勧めしたい(リンク先は公式)。

坂本九の朗々とした声と力強いストリングスのオリジナル版ももちろんすばらしいのだが、Uruさんのピアノによる伴奏バージョンは、静かに心の底からみなさんをじんわりとあたたかくしてくれると思う。

・ひとつだけ(作詞・作曲:矢野顕子)
矢野顕子の「ひとつだけ」はすでにこの連載で紹介したのだが、吉田羊と鈴木梨央、そして作曲者の矢野顕子が参加したバージョンがこの冬に企画版としてYoutubeで流れている(リンク先は公式)。今回はストリングスとトランペットの伴奏アレンジがすごくいい。そうかこういう「あったかさ」もありか、と納得するほのぼの感の中で、今期限定(かも)のあたたかさを楽しんでもらえたら。

・瑠璃色の地球(作詞:松本隆、作曲:平井夏美)
一晩、星を眺め心底心まで冷え込んだなら、最後に『瑠璃色の地球』(作詞:松本隆、作曲:平井夏美)を聞いて明日への希望を抱いてあったかくなってもらえたら。
今回はオリジナルの松田聖子ではなく、手嶌葵バージョンで(リンク先は公式)。

手嶌葵の声は、神がかっていると思う。「静かに力強い」という相反する二つの力を兼ね備えた伸びやかな声にぐっと惹きこまれる。


泣き顔が微笑みに変わる
瞬間の涙を
世界中の人たちに
そっとわけてあげたい
   『瑠璃色の地球』

何かと大変なコロナ禍のこの時期、コロナはもちろんのこと風邪にならぬよう「あったかく」しながら、寒空に星空を眺めて心もすっかりあったかくなって、また明日を生きて行きたい。

都城工業高等専門学校准教授(法学)

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