07/24 書評:『週刊読書人7月24日号』特集「2020年上半期の収穫から 44人へのアンケート」に執筆

07/24 書評:『週刊読書人7月24日号』特集「2020年上半期の収穫から 44人へのアンケート」に執筆しました。以下の3冊について、ご紹介させて頂きました。「書評」というほどの分量はなく、「アンケート」なんですが・・・ともあれ、僕としてはこの3冊の本をご紹介させて頂けることが嬉しくてしょうがありません。

・ブルース・アッカマン『アメリカ憲法理論史 その基底にあるもの』(川岸令和・木下智史・坂口正二郎・谷澤正嗣監訳、北大路書房)
・エイドリアン・ヴァーミュール『リスクの立憲主義 権力を縛るだけでなく生かす憲法へ』(吉良貴之訳、勁草書房)
・長谷部恭男『憲法講話 24の入門講義』(有斐閣)

上記の基本情報で134文字使っており、どの本も中身が大変濃く400文字の制限がある中で3冊を紹介するのが難しかったです。もちろん、文字数の問題ではなく、伝える当方の力不足はありました。

当方がこの3冊を紹介させていただいたのは、今回のコロナウイルスのあれこれがなかったら、もっと注目を浴びた書籍であり、(また矛盾してもいるのですが)コロナ禍の状況下だからこそ読まれるべき書籍だと考えたからです。

アッカマンはこれまでも多くの方々に言及されてきましたが、改めて今回のミネアポリスから口火をきった人種差別への一連の抗議活動を理解する一助になってくれると思います。ヴァーミュールの議論は、何かというと変な組織ができて、無駄にお金が消える(ex:To Goや、マスクのあれこれや、補助金のあれこれとか、オリンピック組織委員会のあれこれとか)日本の行政システムを考える時に、憲法がその抑止力になるかもしれないと考えると、とても魅力的に感じました。「憲法とは何か」について、考える素晴らしい書籍でした。

そして長谷部先生の本は、日本国憲法を易しい言葉で解説してくださり、長谷部先生が我々読書人と歩調を合わせて語ってくれる「日本国憲法とは何か」を考える素晴らしい書籍でした。

このコロナ禍の中で、どのように市民として振る舞い、どのように新しく登場する問題に向かい合い、どのように日本国憲法をベースに私たちの生活を守るのか、というこれらの書籍は、どれも魅力的な書物ですのでどうか現物を手に取ってお読み下さい。また他の43名の皆様が推薦する書籍はどれも魅力的です。

また今回はタイミングが合わなかったのですが、

・平井一臣『ベ平連とその時代』(有志舎)

も紹介したい書籍でした。

ともあれ、ぜひ週刊読書人を手に取ってみてください。魅力的な書籍が多く紹介されていますよ!
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