美味しいお好み焼きを家庭で作るコツ-情報処理技術の使い方とマック/クラウドに鞍替えした理由

毎年のように「マスターする料理」を決めて、飽きもせず週1~2ペースで作ってモノにしてきたわけですが、昨年度から課題としていた料理が「お好み焼き(広島風)」でした。

粉モノというと、我が家にパスタマシーンが登場してから麺類はわりとクリアできたのですがお好み焼き(大阪&広島)は鬼門だったのです。タイの焼きそばパッタイや縁日風焼きそば、カルボナーラ焼きそばなど、さまざまな食材をくりあしてきたのにお好み焼きは鬼門。タイのお好み焼き(<などというと怒られそうですが)ホイトートやベトナムのおこのみやき(<これもおこられそう)バインセオなども上手くホットプレートで焼けないのです。もちろん鉄板の問題もあるのですが、さぁてどうしたものか。

それでも2年前の研究で具材や粉の寝かせ方(<関西の方では常識なのだそうですがお好み焼きのタネは一日ぐらいおくのがよいそうで)や具材の研究で大阪風はそれなりに作れるようになりました。
しかし、どうしても広島焼きが上手く作れない。お店でも枚数としては結構な量を食べているはずで、モデルを想定してちゃんと焼いているはずなのにうまくいかないのです。COOK PADはもちろん各種料理本を読んでもあまりぴんときません。もちろん大きなホットプレートを買いましたし、コテも買いました。試行錯誤の結果味はまぁまぁおちついたのですが、見目麗しくありません。

変にはまってしまうと抜け出せないわたくしの性分でかなり迷いつつ悶々とした日々を過ごしていたのですが、ふと「大きなコテを使ってみよう」ということで近くのホームセンターで業務用の大きなコテを2つ購入。これが大当たりでした。それまでは大きめのホットプレートでも小さなコテだと安心してひっくり返せず、いつも「あっ」という小さな叫び声を出しながら生地と中華そばとキャベツともろもろの具材がのっかったお好み焼きを微妙に失敗しながらひっくり返していました。

それが業務用のコテを利用するだけで実にきれいにひっくり返せるではありませんか!あのコテの大きさには意味があり、たったそれだけできれいなお好み焼きが焼ける!もちろん味もそれなりに旨い!僕は料理人ではないですが、たかだかコテを買い足すぐらいでこんなに上手に焼けるんだと感動し、料理人がツールにこだわる理由ってこういうところにあるんだなぁと実感したわけです。

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これは今年の2月ごろの経験なのですが、結局これって「ツールの有用性」の話で、どんなにその人に技術があっても、適したツールがないと十分に生かされないということをはからずも僕はお好み焼きで会得したわけです。そういえば僕はわりと新しもの好きで、1990年からすでにHTML言語を使ってHPまがいのものを使い、初代ザウルスからはじまってオアポケやさまざまなモバイル機器を利用してきて僕なりの利用方で使い込んできましたが、どうも「ちいさなコテ」のままで過ごしてきたような気がします。

大きなコテを買い足すことで(コンピュータツールをもう一回り大きくすることで)違った切り口が、またはより洗練された仕事ができるのではないか、とそう思ったわけです。そう考えたときにこれまでのノートパソコンに全てのデータを詰め込んで移動するシステムにこだわる理由はないことがわかり、また職場でのファイルのやりとりを優先するために購入したWindows環境から自分にとって一番使いやすいUNIX環境と共存できるMacintoshに戻ることが苦じゃなくなった。Windowsはおまけでいい。

そんでもってさらに考えてみると、情報機器は今の仕事と直結しているのですぐに対応すべき問題だったのですが、昨年知り合った知人はバイク・自動車・AV機器・ソフトウェア・ファッションなどを含めツールへのこだわりが半端でなく、ツールを使いこなす力があればその人の力が何倍も生きていくのだということを示してくれていて、僕の周囲は同じ方針ですべて変えてしまえばよいのだと気づいたという次第です。ちなみに彼の名言は「自分の使える額で最高の服を買え」

もちろん全てを大きなコテに変えるには相当のコストもかかるので一筋縄にはいきませんが、これから徐々に大きなコテに変えていこうとおもったのでした。