秋の恵み

昨日まで美川憲一のようだった僕の声もなんとか元に戻り、久しぶりの合唱の練習。狭いスタジオで、自分の声がよく響かず苦労したけれど、「なんとか」もとに戻った感じ。

歌ったあとの爽快感は何とも言えず帰りの車の中でもずっと同じフレーズを歌い倒す。

♪落葉松の〜

と、何度も何度も歌いながら。

時に今日は大きな半月で、黒い空にぽっかり空いた半円の美しさが遠い世界に僕を連れて行ってくれるようでなんだか嬉しくて、自宅についてからも駐車場からお月さんをしばし眺める。

ああ、秋の恵みだなぁ、と思う。

軽くシャワーを浴び、それから体調が戻るまで封印していた赤ワインを一杯“とくとくとく”とグラスに注ぐ。

この時期の僕の定番のおつまみは銀杏。紙袋に入れて1分ほど電子レンジでチンするとほくほくの銀杏ができあがりとても重宝する。慶応のころは近くの公園で拾って、土にうめて(腐らせて周りの果肉をとる)取り出していたのだが最近はさすがにそういったことはせずに市販のものを買う。これまでは中国産が多かったのだが、今年に関しては非常勤先の宮崎学園で売っていた校内販売もの。

これがなかなか旨く、学校で販売しているものはさすがに農薬は使っていないこともあって(唯一の例外は暁雲館だろう・・・)とてもおいしい。

一度に10粒以上食べると体をこわすといわれているため、しょうがなく10粒のみをいとおしんで食する。加熱したばかりの銀杏はエメラルド色をしており、これがたまらなく赤ワインに合う。

しぼったばかりの豆乳の白さ、ゆでたばかりのアスパラの緑、ごま油で炒めた艶のあるほうれん草の濃い緑、油通しした茄子の濃い紫色、そしてもちろん銀杏のぷりっとした透き通るような緑、鮮やかな色は僕の食欲を刺激する。

これもまた秋の恵みで、たまらなく幸せな瞬間なんである。

明日からしばらく論文書きに集中しなくちゃいけないけれど、しばしの逃避。

関連記事

Latest Article

  1. 2018.05.20

    終の棲家
PAGE TOP